山国の子ども風土記
詩
ふるさとは心の花ぞの
冷たい北風のなかで
雪を見て咲く、まんさくの花
かよわな黄色い花びらが
自然のいとなみをうたう。
子どもらよ。いまのうちに
見ておくがいい
ふるさとの花のいのちを。
みどりの山
川のせせらぎ
青い空
まっかな夕焼け雲
祭り笛、太皷の音。
子どもらよ。いまのうちに
ふるさとのいのちを
心のふくろに
いっぱいつめておくがいい。
大洋のさけは
母なる川の匂いにひかれ
生まれた川にさかのぼるという。
ふるさとは きみたちの
心の花ぞの……
子どもらよ。いまのうちに
おもいでを、おもいでを
たくさんつくっておくがいい。
目次
一 昔の子ども 暮らしと遊び 山のくだもの 手づくりのおもちゃ 遊びの心 水あべ サシバスケート 地ばちとり 手づくりの笛 アワコとり こんにゃくさし |
二 昔の村の暮らし 飢きんと食べもの いろり 昔の主食 粉をつかった食べもの |
三 暮らしの中心、山と川 山の仕事 川の仕事 |
四 谷間の村むらの仏たち 白い雪の下に 要おじいの一生 村の名物りょう師 |
五 遠山さまの伝説 遠山さまのご紋 遠州佐久間の二本杉 焼き栗と土佐守 荒武者新助 み園のあたごさま 便りが島 美濃にのがれたお姫さま |
あとがき |
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木沢と青龍寺にまつられているお地ぞうさんです。いまから283年ほど前に建てられたものです。 (建立 元禄年間) |
遠山土守(とおやまとさのかみ)とその子加兵衛景重(かへいかげしげ)のもとのお墓です。新しいお墓の左の方に建てられておりますが、このお墓は約236年ほど前に建てたものだと言われています。 |